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早いほどトク
ローンの明細書をお持ちの方はご覧ください。支払い月ごとに返済額・利息額・元金返済額が書かれていると思います。繰り上げ返済をすると、その金額の分だけ元金返済額が減り、その元金分にかかる利息の支払いが不要になります。期間もその分短縮できます(期間短縮の場合)。
具体的に見てみましょう。3000万円を借入期間30年、固定金利2.9%で借りたとき、表1のようなローン明細表だとします。

100万円の繰上げ返済をする場合、元本の合計額がその金額になる期間の支払いに充当されます。その期間に発生する金利負担はなくなり、支払い期間も短くなります。
早い時期に繰上げ返済することがどれだけトクか見てみましょう。同じ100万円の繰上げ返済をローンの開始3ヵ月後に行った場合、5年後に行った場合、10年後に行った場合、残金を一括完済した場合(約30年後)で比較してみましょう(表2)。

ローン開始直後では100万円を繰上げ返済すると、何とその金額を超える135万円もの金利負担を軽減できます。5年後でも100万円の金利負担を減らせます。これに比べて、10年後では75万円、完済直前の繰上げ返済では1万円の金利負担しか軽減できません。退職金でローン残高を一括完済するケースは多いと思いますが、金利負担を軽減するうまみはかなり限定されているといえるでしょう。
住宅ローンの多様化
住宅金融公庫が廃止になると決まってから、民間の金融機関から様々な住宅ローンが登場するようになりました。主な注目点は、
- 低金利
超低金利を反映して、短期の変動金利の安さが目を引きます。ただ、20年超での固定金利は選択肢があまりありません。
- 保証料無料
無料またはローン支払金額に含まれているため、別途費用が発生しません。
- 団信保険料込み
こちらも無料またはローン支払金額に含まれるものが多くなりました。
- 繰り上げ返済の自由度
従来100万円以上だったものが、1万円から可能になっています。また、新生銀行のパワースマート住宅ローンように、指定した預貯金残高を超える金額を自動的に繰上げ返済するものも出てきています。
- 預貯金連動型ローン
東京スター銀行のスターワン住宅ローンでは、預貯金の分だけ住宅ローンの残高から差し引いた金額に利息がかかるという、新しいローンが登場しています。
この中で最近の注目はなんといっても繰り上げ返済の自由度でしょう。特に店舗を構えずインターネットのみで申し込みが可能なネット系バンクでは、月々1万円から繰り上げ返済可能になっています。たとえ1万円から繰り上げ返済が可能でも、手数料が高ければ実質的にまとまった金額からしか繰り上げ返済できませんが、この点も十分考慮されていて手数料は無料となっています(期間短縮型のみ)。
このような自由な繰り上げ返済が可能な住宅ローンを提供している銀行には、
グッドローン
ソニー銀行
新生銀行
などがあります。
それでは、繰り上げ返済に注目してこれらの住宅ローンを利用する場合のメリットを考えてみましょう。
上の例と同じように、3000万円を30年固定金利2.9%で借り入れた場合を想定します(ボーナス払いなし)。ローンの返済を開始してから3ヶ月後から毎月1万円を繰り上げ返済をします。加えて、当てにしてなかったボーナスが手に入ったと仮定し、半年に1回10万円を繰り上げ返済するとします(40ヶ月間で合計100万円)。これを40ヶ月間で100万円を貯めてから繰り上げ返済する場合を比較してみます(表3)。

毎月払った方が、貯金した上で一括で払うよりも、15万円近くもトクする計算になります。これも少しでも早く支払ったほうが金利負担の軽減額が大きいということの表れです。
 繰上げ返済をどう楽しむか?
繰上げ返済した場合、総支払額から減額される金額は手元に残るお金というわけではなく、これから支払う金額が減ったというだけなので実感が少ないかもしれません。しかし、100万円払って100万円の元本が減ると同時に100万円以上の金利負担を減らせるとすれば、2倍以上のお金の価値ということになります。30年の支払いが記載されたローン明細表を見るとうんざりすると思いますが、今100万円を繰上げ返済するとどれだけのお金の価値になるかを考えると、少しは気持ちも楽になるのではないでしょうか。
繰上げ返済をはじめると、総支払額の減額のみならず、期間短縮の効果も大きく、定年までの完済を目標にするといったことも現実的になってきます。このようにローンの支払いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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