あおばファイナンシャルプランナーズ・協力FP 相澤美穂子
今回は子どもの教育資金作りについて考えてみましょう。 まず教育資金が、いつ必要なのか、どれくらい必要なのか、どのようにして資金作りをしていくのかという教育資金作りの目標を決めることから始まります。いつ必要かについては、公立の場合は大学入学、私立を考えている場合には私立への入学時期から、その後の進学の時期を目安にするといいでしょう。どれくらい必要なのかについては、それぞれの進路ごとに必要な金額の半分くらいを当面の目標としておくといいでしょう。残りの半分については、毎月の生活費の中から支出することを前提に、足りない分があれば教育資金の目標額にプラスしておきます。これで毎月、または毎年教育資金として貯蓄すべき金額が把握できます。
資金作りの主な方法として、財形や積立といった貯蓄商品による貯蓄と「学資保険」や「こども保険」といった保険商品による貯蓄があります。
【貯蓄商品による資金作り】
(1)勤務先の「財形貯蓄」(「一般財形貯蓄」)
勤務先に制度があれば利用できて、給料から天引きで積み立てられます。教育資金に充当するために50万円以上引き出した場合、給付金が給付されるという制度もあります。(ただし勤務先がこの制度を採用している場合に限ります)
(2)郵便局の「教育積立貯金」
1年以上、5年以下の積立期間を設定して、最高200万円まで積み立てることができます。積立の満期から4年以内であれば、積み立てた額と同額まで低利な「国の教育ローン」を利用することができるので、積立と合計すると最高400万円までの教育資金を準備することができます。
(3)各金融機関の積立商品
金融機関ごとにいろいろな積立商品を販売しており、積立のタイミング(毎月、半年ごと、随時など)、積立金額、積立期間、引出しが可能な時期、各種特典などは、商品によって様々です。確実に教育資金を貯めるためには、毎月いくらと決めて自動的に積み立ててくれるサービスを利用するほうがいいでしょう。このような商品は金利が低いので利息は期待できませんが元本は保証されます。無理のない範囲で定期的に少しずつ積み立てて着実に貯めていきましょう。
(4)投資信託など
元本保証ではありませんが、比較的安全性の高い商品としてMMFや投資信託などで積立を行うことも考えられます。これらの商品は長期的な運用に向いている商品なので、資金が必要になるまでに時間があるのであれば、普通の預貯金による積立と併用することも検討できるでしょう。ただし元本保証ではないというリスクは十分に理解したうえで利用しましょう。
(5)保険商品による資金作り
郵便局の「学資保険」、JAの「こども共済」、生命保険会社の「こども保険」などがあります。保険には大きく2つの機能があり、ひとつは、こどもの進学時期に合わせて満期を設定し満期金を受け取るという「貯蓄」の機能です。満期前でも進学のタイミングでお祝い金などの一時金が出るものもあります。もうひとつの機能は教育資金を払う(=親)に万が一のことがあった場合には、その後の保険料の払い込みが免除されますが、満期金は全額もらえるという「保障」の機能です。商品によっては育英年金が支払われるものもあります。ただしこのような保険は「貯蓄」という面でみると必ずしも収益性がいいとはいえない場合もあり、保険料の払込総額よりも満期金額が少ない、いわゆる元本割れになってしまうこともあるので注意が必要です。保険商品によっては払込総額以上の満期金がでるものもあります。
では保険を選ぶ場合にはどういう点に注意したらいいのでしょうか。まずは加入の目的を明確にしておきましょう。貯蓄性を重視するのか、保障機能を重視するのかによって選ぶ商品はかわってきます。次に払い込みの総額と、受け取ることができる満期金、祝い金などの金額を比較してみましょう。保障機能を重視しているので、満期金が元本割れしていてもかまわないという場合ならいいのですが、貯蓄を目的としている場合は、元本割れしてしまう保険商品を選ぶよりは、預貯金による積立のほうが確実に教育資金を貯められることになります。それから、貯蓄機能、保障機能どちらを重視するかにかかわらず、まずは保険だけではなく、銀行などの貯蓄商品もあわせて考えることが大切です。